逆説の日本史13 江戸文化と鎖国の謎

井沢元彦著　「逆説の日本史13　江戸文化と鎖国の謎」
小学館刊　定価1680円

井沢元彦のこのシリーズも13巻になる。
毎回欠かさず買ってきた。

この巻の逆説の第一は、家康は貿易推進論者であり、鎖国は家康以来の祖法ではなかったというもの。鎖国は、キリスト教を排除するのが目的で、キリスト教のみ排除し、貿易のみは推進する方法もあったという。
靖国神社の問題にも触れ、中国と日本とは犯罪者に対する考えが違い、この点は根本的に相容れないものだと説く。中国や韓国の考え方の根底には儒教の思想があり、犯罪者は死者でも許せないのだ。日本には、犯罪者であろうと死者には篤くするという風習がある。
最後に徳川綱吉は名君だったと説くが、これは次回の予告編だ。わくわくする内容だ。

あまり詳しい内容は述べないが、この本は、学校で習った常識的な歴史観を打ち砕いてくれるので、いつも新しい巻が出るのを楽しみにしている。

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その他最近読んだ本

筒井康隆著「壊れかた指南」
文藝文集刊　　定価1571円+税

久し振りに筒井康隆の本を読む。滅茶苦茶な話ばかりで、何と評していいか分からない。常識を遥かに超えている。
いろいろな作品を寄せ集めているので、共通のテーマもない。
中で印象に残った作品を１つ。
「耽読者の家」という作品。西洋文学の名作が山のように残された旧家で、友人二人が朝から晩まで、来る日も来る日も、ただ本を読み耽るという話。何の落ちもないが、いろいろな名作の名前が出てくるので、それだけでも楽しい話だ。
とにかく、不思議な話が多く、それも落ちもなく、中途半端に、尻切れトンボで終わるというのが、無責任で筒井康隆ファンには堪らないだろう。

コメント 14

綱吉さんの動向が気になります。
by (2006-07-11 00:11) 

誠大さん
次巻を楽しみにしましょう。
by マイケル (2006-07-11 00:16) 

靖国問題は故人の信条問題であっても、もっとグローバルな視点が欲しいですね。
特に日本の政治屋には・・・。
by Baldhead1010 (2006-07-11 06:25) 

Baldhead1010さん
その通りですね。
by マイケル (2006-07-11 06:50) 

おはようございます＾＾
井沢元彦さんの本は読んだことがないですが、一度読んでみても好いかな。。。しかし、わたくしは心が狭いからイデオロギーのあわない人の本は初めから気がすすまないところがあって、とりあえず図書館ででも借りて読むところから始めなければ・・・
by (2006-07-11 08:12) 

何事も反対論を唱える人が居るが、読んでいるとのめり込んでしまう。
つまり信じさせられてしまうのだ。ある意味ダヴィンチコードも同じような物と思う・・・・けど楽しいですね。
by お散歩爺 (2006-07-11 13:30) 

靖国も含めて死者（犯罪者）に
関しては国もそうだし地域レヴェルで
差があると思いますが、
これを利用する政治屋がいるから
余計にからまっちゃう。
by TOMO (2006-07-11 17:01) 

この本は、まだ読んだことがありません。
mimimomoさんと同じく、図書館で借りてみることにします。
by ミヤ (2006-07-11 17:41) 

mimimomoさん
軽い気持ちで読んでみたらと思います。
by マイケル (2006-07-11 21:10) 

旅爺さんさん
いろんな意見に惑わされず、自分の考えをしっかりと持つことが大切です。
by マイケル (2006-07-11 21:14) 

TOMOさん
政治家自身、自分の信念を持ってほしいですね。
by マイケル (2006-07-11 21:15) 

ミヤさん
井沢元彦氏の本は「猿丸幻視行」から読んでいます。
by マイケル (2006-07-11 21:17) 

最近の世界の情勢の中で、いやに日本が強気なのが、心配です。
by y-y-ventuers2 (2006-07-12 09:51) 

夏のひまわりさん
日本が強気なのではなく、小泉さんが強気なのです。
by マイケル (2006-07-12 20:51)