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祇園祭 山鉾巡行 2010② 月鉾~岩戸山 [祭り]

混雑している交差点から四条通を西に移動する。やや人が少なくなり、前方が開けてくる。

向こうからやってきたのは、月鉾である。

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「古事記」によれば、伊弉諾尊が黄泉の国から戻り、禊祓いをされたとき、左眼を洗って天照大神、右眼を洗って月読尊、このあと、鼻を洗って素戔鳴尊を生んだ。月読尊は夜を支配した神だが、水徳の神でもあり、月鉾は、この故事に由来する。

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月鉾には、お稚児さんの代わりに人形が乗っている。

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月鉾に続いて、次々に山がやってくる。

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占出山

釣り竿を持った人形は、神功皇后の姿をかたどっている。九州・肥前の川で、鮎を釣って戦勝を占った伝説が由来である。

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芦刈山

謡曲「芦刈」に由来する話。摂津の国・難波にすむ夫婦は貧乏が原因で別れ、妻は都へ出て宮仕えするが、夫が気掛かりで探したところ、落ちぶれて芦を売る夫を見つける。

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保昌山

由来となる話はこうだ。平井保昌は藤原大納言方の孫で、致方の子で武勇にすぐれ、和歌も堪能であった。妻は、有名な和泉式部。恋した女官から紫宸殿前の梅を手折ってほしいと頼まれた保昌が首尾よく一枝を得た。しかし北面の武士に発見され、射かけられた矢が頭をかすめ、保昌はほうほうの態で逃げ帰ったという。

放下鉾がやってくる。

放下鉾.jpg

放下鉾2.jpg

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鉾の名は真木のなかほどの「天王座」に放下僧の像を祀るのに由来する。

続いて、岩戸山である。「古事記」「日本書紀」に記される「国生み」と「天の岩戸」の神話を故事にもつ、曳き山。「天の岩戸」は、素戔鳴尊の乱暴に天照大神が岩戸に隠れられたため、天地は常闇となり、八百万神は安の河原に集まって対策を練り、常世の国の尾鳴鳥を鳴かせ、鏡を鋳造し、500個の勾玉をつくり、天香山の榊を立て、天鈿女命が舞った。屋形内に、伊弉諾尊、天照大神、手力男命の3体の人形が飾られる。

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岩戸山2.jpg

岩戸山3.jpg

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見送り2.jpg

(続く)


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