SSブログ

しまなみ海道 ミュージアム巡り④ 村上水軍博物館 [城]

大島の片方の端、宮窪町に村上水軍博物館がある。

村上水軍博物館.jpg
村上水軍博物館

まさしく、村上水軍の城をイメージしている。


村上水軍は、日本中世の瀬戸内海で活動した海賊衆である。その勢力拠点は芸予諸島を中心とした海域であり、後に大まかに能島村上家、来島村上家、因島村上家の三家へ分かれた。

戦国期には因島村上氏が毛利氏に臣従した。来島村上氏は河野氏に臣従し、村上通康は河野姓を名乗ることを許された。能島村上氏は河野氏と友好関係を持っていたが、臣従はしなかった。その後は中国地方に勢力を張る毛利水軍の一翼を担い、1555年(弘治元年)の厳島の戦い、1561年(永禄4年)の豊前簑島合戦、1567年(永禄10年)からの毛利氏の伊予出兵、1576年(天正4年)の第一次木津川口の戦いなどが知られている。

来島村上氏は早くから豊臣秀吉についたため独立大名とされ、他の二家は能島村上氏が小早川氏、因島村上氏は毛利氏の家臣となった。1588年(天正16年)年に豊臣秀吉が海賊禁止令を出すと、村上水軍は従来のような活動が不可能となり、海賊衆としての活動から撤退を余儀なくされる。因島村上氏はそのまま毛利家の家臣となり、江戸期には長州藩の船手組となって周防国三田尻を根拠地とした。能島村上氏は毛利家から周防大島を与えられて臣従し、江戸期には因島村上氏とともに長州藩船手組となった。来島村上氏は江戸期に豊後国の玖珠郡に転封され、完全に海から遠ざけられた(森藩)。
村上水軍博物館のある宮窪は、能島村上水軍の本拠地であった。

能島村上水軍は、武吉の時代に全盛期を迎える。西は九州から東は塩飽諸島に至る海上交通を掌握していた。戦時には、小早船を巧みに操り、火薬を用いた戦闘を得意とした。その一方で、平時には瀬戸内海の水先案内、海上警固、海上運輸など、海の安全や交易・流通を担う重要な役割も果たしたのである。

村上元吉.jpg
村上武吉

武吉丸.jpg
小早船(武吉丸)

元吉.jpg
村上元吉(武吉の子)

村上景親.jpg
村上景親(武吉の子)

前庭.jpg
屋上.jpg
博物館の屋上からの眺め

島.jpg
しまなみ海道の島々を航空写真に撮ったもの。

家内は、そのうちの一つの島の生まれであり、自分の実家のある場所を指して、はしゃいでいた。

(続く)


村上武吉―毛利を支えた水軍大将 (PHP文庫)

村上武吉―毛利を支えた水軍大将 (PHP文庫)

  • 作者: 岳 真也
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 文庫



瀬戸内の海賊――村上武吉の戦い

瀬戸内の海賊――村上武吉の戦い

  • 作者: 山内 譲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/02/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



海賊大将軍の埋蔵金―村上武吉の生涯

海賊大将軍の埋蔵金―村上武吉の生涯

  • 作者: 生駒 忠一郎
  • 出版社/メーカー: KTC中央出版
  • 発売日: 1997/10
  • メディア: 単行本



秀吉と武吉―目を上げれば海 (新潮文庫)

秀吉と武吉―目を上げれば海 (新潮文庫)

  • 作者: 城山 三郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1990/12
  • メディア: 文庫



秀吉と武吉―目を上げれば海

秀吉と武吉―目を上げれば海

  • 作者: 城山 三郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1986/01
  • メディア: ハードカバー



守屋多々志画集―秀吉と武吉

守屋多々志画集―秀吉と武吉

  • 作者: 守屋 多々志
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1986/02
  • メディア: 大型本



歴史シンポジウム〈4〉村上水軍考 (1983年) (財団図書〈8〉)

歴史シンポジウム〈4〉村上水軍考 (1983年) (財団図書〈8〉)

  • 作者: 愛媛県文化振興財団
  • 出版社/メーカー: 愛媛県文化振興財団
  • 発売日: 1983/11
  • メディア: -



村上水軍物語 (眉間尺の巻)

村上水軍物語 (眉間尺の巻)

  • 作者: 村上 睦郎
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 1990/01
  • メディア: 単行本



蒼き潮流の狼たち―異説・村上水軍叛逆の譜 (双葉ノベルズ)

蒼き潮流の狼たち―異説・村上水軍叛逆の譜 (双葉ノベルズ)

  • 作者: 新橋 遊吉
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 1998/04
  • メディア: 新書



中世瀬戸内海の仏教史―村上水軍の本拠地芸予諸島を主として

中世瀬戸内海の仏教史―村上水軍の本拠地芸予諸島を主として

  • 作者: 堤 勝義
  • 出版社/メーカー: 溪水社
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 単行本



海賊史の旅―村上水軍盛衰記 (海鳥ブックス)

海賊史の旅―村上水軍盛衰記 (海鳥ブックス)

  • 作者: 村谷 正隆
  • 出版社/メーカー: 海鳥社
  • 発売日: 1990/08
  • メディア: 単行本



nice!(6)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 6

コメント 3

ばん

一回は行ってみたい場所です。行ければよいのですが・・・。
by ばん (2010-08-21 21:59) 

kaoru

おはようございます。
何故かniceが表示されなくて
押せずに申し訳ありません。
魅力的なところですね。
機会に恵まれたら行ってみたいです。
by kaoru (2010-08-22 05:57) 

春分

西条市出身の村上くんと言うのが会社にいます。関係あるのかもなぁ、四国だし。
by 春分 (2010-08-22 20:47) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。