近江八幡の旅⑦ 八幡山城址と村雲御所瑞龍寺 [城]
近江八幡市の北側に小高い山がある。かつて、豊臣秀吉の甥で、後に関白になった豊臣秀次が築いた八幡山城があった。
日牟禮八幡宮の先から、八幡山に登るロープウェイが出ている。
ロープウェイを降りると、山上への石段が続いている。
みすがり観音
八幡城の石垣
現在石垣のみ残っている。
お願い地蔵堂
ここから、道が左右に分かれている。
まずは、村雲御所瑞龍寺門跡を目指す。
瑞龍寺山門
瑞龍寺本堂
瑞龍寺は、1596年(文禄5年)、豊臣秀次の生母(秀吉の姉)日秀尼公により、秀次の菩提を弔うため、後陽成天皇から寺号と京都村雲の地を賜り創建されたものである。1961年(昭和36年)に京都より八幡山へ主要建物が移築された。日蓮宗唯一の門跡寺院である。
瑞龍寺からの眺望
山の上は、わずかにもみじが色づき始めている。
紅葉
次に、城址を見ることにする。
八幡城は天正13年(1585)豊臣秀次が、若干18歳で、近江43万石を与えられ、琵琶湖に臨む標高286mの八幡山に築城した。秀次は、築城とともに城下町の建設に情熱を注ぎ、安土城下から多くの住民を移住させた。山麓には琵琶湖から水を引いた八幡堀をめぐらした。これは単に城の堀だけではなく、運河の役目も果たし、商業の発展を願って築かれたものである。秀次は八幡城主時代、楽市楽座の善政を敷いて近江商人発展の基盤を築いた。
天正18年(1590)小田原征伐の軍功により、秀次は尾張・伊勢を与えられ、100万石の太守として尾張清洲城に移り、代わって京極高次が2万8千石で八幡城主となった。
文禄4年(1595)京極高次が大津城に移ると八幡城は廃城となった。
豊臣秀次は秀吉の養子として関白の地位にまで昇進し、秀吉の後継者とみられていた。ところが、晩年の秀吉に秀頼という実子が生まれたために運命は狂った。秀次は聚楽第で暴挙に及び、世に「殺生関白」と呼ばれたが、この史実の程は明らかでない。ただ、折に触れて秀吉と衝突したことは確かで、最期は高野山で切腹させられ、27歳の短い生涯を閉じた。さらに妻子など40人余が京都三条河原で見せしめに斬首された。
奇しくも、豊臣秀次は秀吉の逆鱗に触れ、高野山で自刃のと、八幡城が廃城になったのは、同じ年であった。
まず、西の丸址である。
西の丸址
西の丸からの眺望
西の丸から北の丸に向かう。
途中の石垣
北の丸址
北の丸址からの眺望
北の丸址を最後に下山する。
ロープウェイ山上駅近くに咲いていたキバナコスモス
ロープウェイ
(続く)
秀次がこの地に縁があったとは知りませんでした。
by Silvermac (2007-09-30 21:18)
この時分はまだ暑かったでしょうに、山の上では
紅葉が色づき初めていたのですね。
キバナコスモスがすごく綺麗に撮れていてniceです(^^♪
by ミモザ (2007-09-30 23:12)
豊臣秀次も、悲劇の生涯でした。
秀頼も死に、豊臣家は断絶したと思ってましたが、
青山墓地に、豊臣家の墓があります。
by (2007-09-30 23:47)
近江八幡の旅1回目から順に読ませていただきました。いつもながら詳細なレポートで自分も旅しているように思えるほどです。
武内宿禰から関白秀次まで多彩な歴史に彩られている街ですね。
by レイン (2007-09-30 23:57)
もう紅葉ですが、秋を感じさせられますね。
by (2007-10-01 05:09)
古城の石垣、哀れを誘いますね。
by Baldhead1010 (2007-10-01 06:36)
歴史は勝者によって語られる…
名が残っただけでもせめてもの…という感じなんでしょうね。
by nico (2007-10-01 09:40)
山城でも石垣を綺麗に積んでいるのですね。
by HARU (2007-10-01 21:28)
SilverMacさん
私も知りませんでした。
by マイケル (2007-10-01 21:28)
なっちのママさん
紅葉はほんの一部だけでした。
by マイケル (2007-10-01 21:30)
thalerさん
青山墓地に‥。それは知りませんでした。
by マイケル (2007-10-01 21:31)
レインさん
歴史を知ると、見ているものが違って見えて来ます。
by マイケル (2007-10-01 21:33)
マイケルパパさん
秋はまだまだ遠いですね。
by マイケル (2007-10-01 21:34)
Baldhead1010さん
石垣だけだと寂しいですね。
by マイケル (2007-10-01 21:35)
nicoさん
いいこと言いますね。
その通りです。
by マイケル (2007-10-01 21:36)
HARUさん
城が崩れると大変ですから。
by マイケル (2007-10-01 21:37)