人は見た目が9割 [その他読書]
最近新書ブームなのか、新書のベストセラーが多い。新たに新書を発刊する出版社もある。
ページ数も200ページ以内なので、すぐ読めるというのもあるだろう。また、題名も人を惹きつけるものが多い。本書もその一つかもしれない。
しかし、実際に読んで見ると、題名を見て想像していたものと著しく異なっているのだ。
「人は見た目が9割」というと、人の外観とか容姿・容貌のことを言っているのかと思ってしまう。しかし、実際は、「ノンバーバル・コミュニケーション(言葉以外の伝達)」のことを言っている。著者の紹介文を読んでも、何をしている人なのかよく分からないが、本文をよく読んで見ると、演劇や漫画に関わっている人だということが初めて分かる。
演劇の世界や漫画の世界では、言葉以外の部分での表現方法が大きい。現実世界でも、言葉自体は7%しか情報を伝えていないのだ。言葉以外の部分では顔の表情が55%、声の質・大きさ・テンポが38%だ。確かにそうだと思う。
ノンバーバル・コミュニケーションの重要性を演劇と漫画の具体例を上げて、説明していく。それぞれの例は、興味深いものばかりだ。最後には、男子トイレの法則まで出てくる。話のネタとしては、面白いと思う。でも、何が言いたいのかよく分からない。テーマに一貫性がない気がする。奇抜なタイトルが一人歩きしている印象だ。
本書も確かよく売れていたと思う。でも、タイトルで売れているのではないかと思う。
最近、新書で、タイトルが面白くて、よく売れた本を上げると、「上司は思いつきでうそをつく」「さお竹屋はなぜつぶれないのか」「下流社会」「頭のいい人の話し方、悪い人の話し方」「国家の品格」「京都人は日本一薄情か」「10年後の日本」(あいまいな記憶で書いたので、正確には名前が違うかもしれないが)等々。すべて読んだわけではないが、この中で良かったのは、「上司」「さお竹屋」「国家」ぐらいだ。
奇抜なタイトルというのは、出版側のお仕着せかもしれない。
私が新書に期待するのは、一冊読むと、少し賢くなり、レベルアップするような本だ。昔電車で通勤していた頃は、電車の中で読む本として、自分の知らない世界(趣味も含めて)が学べる本を選んだ。それには新書が最適だった。陶器の歴史の本も読んだ。イスラム社会についての本も読んだ(ほとんど内容が記憶にないが)。自分の日常と一番遠い本を好んで読んだ。本は確かに売れないとやって行けないのだろうが、売れる本が必ずしもいい本とは限らない。でも、一方で売れている本(いわゆるベストセラー)をついつい買ってしまう自分がいる。売れる本でなく、いい本を読むよう自分自身脱皮しなければならない。と最後は自分自身への反省で終わる。
僕は、古くからある岩波新書などは、比較的読むことが多いですが、最近出ている新書は、好きな著者のもの意外は、滅多に読みません。
時折、読んで見ようかと思いつつも、ベストセラー嫌いの天邪鬼な僕は、やはり止めてしまいます。
by albireo (2006-03-30 00:12)
albireoさん
いろんな本が出てくるのはいいと思いますが、新書に対して期待するものは、人それぞれに違うようです。
by マイケル (2006-03-30 06:38)
小学校の先生に出て何年も経たない本は
読むな、と言われたことを思い出しました。
by kan (2006-03-30 08:10)
でもどんな本がいいのかは、読んでみないとわからないですよね。
人の評判が読んで売れているのか、
題名だけで売れているのか。
やっぱり題名、帯のコメントに左右されてしまう自分もいます。
by ピロリン (2006-03-30 08:37)
おはようございます。
読んでみないと良し悪しは、判りませんが
良い本と出会うと言うのは
自分を高める為にも重要ですよね。
by kaoru (2006-03-30 08:59)
内面って表にも滲み出てくると思いますよ。(^^)
by HAL (2006-03-30 13:12)
kanさん
先生の言われたことも一理ありますね。
by マイケル (2006-03-30 20:01)
ピロリンさん
売れているからというだけで、読むのではなく、本当に自分が読みたいテーマなのか、よく考えることなんでしょうね。
by マイケル (2006-03-30 20:04)
kaoruさん
中身がなくて、売れた本は、ブックオフなんかに出ていますよね。本当にいい本は、あまりブックオフにはないです。数少ない経験からですが。
by マイケル (2006-03-30 20:06)
HALさんの言うとおりですね。でも、表に滲み出てくるものを見抜く力は誰でもは持っていないですね。
by マイケル (2006-03-30 20:08)
あ、この本おもしろそ。
読書久しくしてないので、参考にしてまた読みたいです。
by aloeDog (2006-03-31 18:07)
aloeDogさん
読みやすい本です。
by マイケル (2006-04-01 09:13)