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吉野の桜⑦ 如意輪寺 [桜]

先日大名行列と紹介した行列は、4月11・12日に行われる花供懺法会と呼ばれる法要らしい。ご本尊の蔵王権現に対し、神木である山桜の満開を報告しお供えする法会らしい。行列は、奴行列を先頭に鬼衆や稚児、山伏、僧侶、大名駕籠と続く十万石の格式ということだ。大変失礼した。

さて、向こうの山腹に見え隠れしている如意輪寺を最後にお参りしたい。

しかし、谷を越えて行くので、思いの外遠かった。

途中ビジターセンターというところの桜が綺麗だった。

ビジターセンター.jpg

ちょうど、写真展を開催していたが、時間がないので、中には入らなかった。
如意輪寺に行く途中、山々の桜を楽しんだ。

如意輪寺の方向.jpg
木々.jpg
山道.jpg

山門.jpg
如意輪寺山門


如意輪寺は浄土宗の寺で、山号は塔尾山、本尊は如意輪観音である。

平安時代の延喜年間(901年~922年)に日蔵上人により開かれた。南北朝時代には後醍醐天皇の勅願所とされた。慶安3年(1650年)、鉄牛上人という僧によって再興され、浄土宗に改宗した。

正平3年12月(1651年)、楠木正成の長男・楠木正行が四条畷の戦いに出陣するに際し、一族郎党とともに当寺にある後醍醐天皇陵に詣で、辞世の歌「かへらじとかねて思へば梓弓なき数に入る名をぞとどむる」を詠んだ。正行は当寺本堂の扉に鏃で辞世の句を刻んだとされ、その扉とされるものが今も寺に伝わる。

如意輪寺本堂.jpg
本堂

本堂の裏に廻ると、多宝塔がある。

如意輪寺多宝塔.jpg
如意輪寺多宝塔と桜.jpg

桜とともに水仙の黄色い花が見事だった。

水仙.jpg
水仙と桜.jpg

裏山から見る吉野の山々もいい。

裏山.jpg

裏庭には、楠正成と正行親子の石像があった。「桜井の別れ」の場面を再現したものだと思う。

楠正成.jpg

建武3年(1335)5月21日、楠木正成は、湊川の決戦に向かうにあたり桜井の駅で、長男楠木正行と今生の別れを告げる。正行は父に従わんと願ったが、正成曰く「後に残り忠孝を励め」と短刀一振りを与えて河内へ帰す。時に正行11才であった。

また、後醍醐天皇の霊殿もあった。

後醍醐天皇霊殿.jpg
霊殿

如意輪寺を後に、帰途に付くが、これからが長かった。

帰り道.jpg

如意輪寺から小道を下って行ったが、吉野駅の近くまで行ってしまった。実は、シャトルバスの乗り場は中千本と下千本しかなく、そこから七曲りの坂を登って行かなければならなかった。下千本のシャトルバスの乗り場に着いたのはいいが、バスに乗るための大変な行列で一時間半ほど待たなければならなかった。

苦労しながらも充実した一日であった。

(完)








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コメント 10

イチロー

さすが千本桜・・ 見事ですねえ~

by イチロー (2008-04-22 10:27) 

テリー

南北朝時代ですね。
by テリー (2008-04-22 12:59) 

SilverMac

一目千本、素晴らしい日本の風景ですね。
by SilverMac (2008-04-22 16:02) 

マイケル

イチロー さん
本当にさすがです。
by マイケル (2008-04-24 00:04) 

マイケル

テリー さん
太平記の世界です。
by マイケル (2008-04-24 00:05) 

マイケル

SilverMac さん
日本人で良かったです。
by マイケル (2008-04-24 00:06) 

tmykj1

吉野の桜も一度見てみたいとは思っているのですが、
やはり相当の覚悟が必要そうですね。

by tmykj1 (2008-04-24 00:44) 

マイケル

tmykj1さん
私も覚悟がいりました。
by マイケル (2008-04-25 06:25) 

mimimomo

おはようございます^^
綺麗な場所ですね~歩きながらこれだけの見事な桜が見られるのですから言うこと無しです^^
楠正行11歳 昔の人は立派だったと言うか、今の若者の11歳と比較すると
大人と子供ですね~
by mimimomo (2008-04-25 08:57) 

マイケル

mimimomo さん
昔の人は、若くして自立心が強かったですね。
by マイケル (2008-04-26 11:24) 

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