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高知県立牧野植物園② [その他観光・レジャー]

牧野富太郎記念館本館では、パネル展示で、高知の植物と牧野富太郎について、紹介している。


パネル展示.jpg

屋内から.jpg


本館から他の施設の移動距離は意外と長い。


虫取りスミレ.jpg

途中何気なく、置いてある虫取りスミレ。珍しいものだろう。

牧野富太郎記念館展示館の方には、牧野富太郎の生涯を展示してある。

牧野富太郎の部屋を再現したものもあった。

牧野富太郎の部屋.jpg

牧野富太郎の生涯を以下に紹介する。

牧野 富太郎(1862~1957年)は、世界的な植物学者である。独学の研究者で、命名した植物は2500種、残した標本は数約50万点、日本の植物分類学の父とも言える人物。「牧野日本植物図鑑」は時代を越え、読みつがれている。

富太郎は1862年4月24日、今の高知県高岡郡佐川町に酒造と雑貨を営む裕福な商家の長男として生まれた。父を3歳の時、母は5歳の時に病気で亡くす。そして、6歳の時には祖父も亡くしてしまう。

小学校に入学するが、2年で中退。その後は植物の採集などをして過ごし、家の資産を植物研究に全て注いだ。

1884年、22歳の時の二度目の上京で、東京大学理学部植物学教室へ出入りし、矢田部教授や松村任三教授と知り合う。その後、助手、非常勤講師を歴任するが、学歴のないことなどから他の研究員たちからは冷遇された。

25歳の時、市川延次郎、染谷徳五郎と「植物学雑誌」を創刊する。また、ロシアのマキシモヴィッチに標本を送る。

26歳の時、「日本植物志図篇」を刊行開始。自ら作画をし、自費出版。大学からも注目された。この年には、小澤壽衛(すえ)と結婚、根岸に新たに所帯を構える。

1889(明治22)年27歳の時、日本で初めて新種の植物に”ヤマトグサ”と学名を付けた。その年、横倉山で発見したコオロギランの標本をマキシモヴィッチに送る。
その翌年5月、東京小岩にてムジナモ発見、富太郎の名を世界に知らしめた。しかし、矢田部教授から植物学教室出入りを禁じられてしまう。富太郎は自分に好意を抱いてくれているマキシモヴィッチのもとへ赴こうとするが、マキシモヴィッチが急死したことにより、ロシア行きは断念する。

その後、佐川に帰郷。高知県下を採集する。成年時代音楽にも夢中だった富太郎は西洋音楽会を開き、音楽指導にも当たった。

1893(明治26)年、31歳の時上京。東京帝国大学理科大学助手となる。「新撰日本植物図説」の刊行、「大日本植物志」の発行などを次々と成し遂げる。苦しいながらも、妻の助けで研究を続けていった富太郎は、50歳の時に大学講師となり、採集や雑誌の発刊など成果をあげていく。経済的に困難になりながらも、支援や援助を受け、研究を続けていくことが出来た。

1927(昭和2)年、65歳の時理学博士の学位を受ける。同年12月、マキシモヴィッチ生誕百年祭の帰途、仙台にて新種のササを発見。翌年、妻の壽衛(すえ)が死去(54歳)。発見した新種のササに妻の名を入れた”スエコザサ”と命名する。

その後も採集、調査、講師活動、学生指導、図鑑の発行などを行っていく。1937 (昭和12)年には、朝日文化賞受賞。

1939(昭和14)年77歳の時、講師を辞任。

講師を辞任後も「牧野日本植物図鑑」、「植物記」、「続植物記」、「牧野植物随筆」など著書を数々残す。中には「牧野植物混混録」等、個人誌もあった。1949(昭和24)年、大腸カタルで危篤となるも、奇跡的に回復する。

1950年日本学士院会員に、1951年には文部省に牧野博士標本保存委員会が設置され、第1回文化功労者に、1958年、91歳の時東京都名誉都民となった。

1954年12月、風邪をこじらせ肺炎となり床に臥す。翌年も病に臥したままで過ごす。さらにその翌年、1956年富太郎は「植物学九十年」、「牧野富太郎自叙伝」を刊行した。12月佐川町名誉町民に。その年には、高知県五台山に牧野植物園が設立されることが決定していた。

1957(昭和32)年、1月18日、95年の生涯を終える。死後に、文化勲章が授与される。東京都谷中墓地に葬られ、佐川町に分骨された。

富太郎の亡くなった翌年に高知県立牧野植物園が開園。その他、東京都立大学理学部牧野標本館、練馬区牧野記念庭園が開園した。


牧野富太郎の若い頃から、晩年までの写真を見て、いつまでも変わらぬ少年のような好奇心に満ちた目と笑顔に感動した。


市内を見下ろす.jpg
見晴らし台

展示館の外に見晴らし台というのがあって、高知市街が見下ろせる。

次にこの春オープンした南園の新温室に向かう。


新温室へ.jpg

(続く)


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Silvermac

この暑い最中によくお出で下さいました。<m(__)m>
by Silvermac (2010-09-11 22:33) 

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